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佐藤克文について

はじめに・・・

19世紀の終わり頃、ビーグル号による世界一周航海を経てダーウィンが進化論を発表しました。20世紀初頭には、アムンゼンが南極点に到達し、地上で人類未踏の地は無くなりました。21世紀を迎えた今、火星に無人探査機が到着し、地球に居ながらにしてはるか彼方の様子を見る事ができるようになりました。もう地球上に未知の世界は残されていないのでしょうか?

そんな事はありません。海の中は謎だらけ。私は、熱帯域のウミガメ・サメから、極域のアザラシ・ペンギン、そして岩手県大槌町周辺に生息する魚・海鳥・ウミガメなど、生きて動き回っている動物を対象に、広く深く研究を進めています。
広い海で暮らし、深く潜る動物は、なかなか観察出来ません。その結果として、多くの水生動物の生態が未解明のままでした。そこで考案された装置が、データロガーという小型の記録計を用いるバイオロギング手法です。この装置を動物に装着する事で、水生動物の行動・生理・生態にについて調べる事が可能となりつつあります。

現在、潜水深度・遊泳速度・鰭の動き・3次元潜水軌跡などの行動情報や、体温や心電といった生理情報を記録するデータロガーが開発されています。動物に搭載可能な画像ロガーによって、個体周辺の餌分布や、これまで全く知られていなかった同種他個体との水中社会行動について、映像情報を通して調べられるようになってきました。新しい技術による手法を得て、私たちは今まさに水中の未知の世界に乗り出しつつあるところです。

佐藤克文 今までの経歴

佐藤克文

履歴

1986.4.1
京都大学農学部水産学科入学
1990.3.24
同上卒業
1990.4.1
京都大学大学院農学研究科修士課程水産学専攻入学
1992.3.23
同上修了
1992.4.1
京都大学大学院農学研究科博士後期課程水産学専攻進学
1995.3.3
同課程研究指導認定見込
1995.5.23
京都大学博士(農学)授与
「産卵期アカウミガメの海洋における体温決定機構に関する研究」
1995.5.24
京都大学研修員
1995.7.1
平成7年度日本学術振興会特別研究員
研究従事機関 国立極地研究所
1997.8.1
国立極地研究所研究系・助手
総合研究大学院大学・助手兼任
2004.3.1
東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター・助教授
東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター・准教授 (名称が変更されました)
2014.1.1
東京大学大気海洋研究所海洋生命科学部門行動生態計測分野・教授

所属学会など

  • 日本水産学会
  • 動物行動学会
  • 日本生態学会
  • エアロ・アクアバイオメカニズム研究会
  • バイオロギング研究会
  • 日本ウミガメ協議会
  • 勇魚会

私の専門分野

野外生物学 Field Biology

この名称は研究手段を表しており、学問の分野名としてはふさわしくないかもしれません。私は、研究を進めるにあたって、野外調査を重視した現場主義を取っています。野外調査に危険は付き物。どんなに注意を払っても、事故は起こります。世の安全志向と相まって、野外調査は敬遠されがちです。しかし、コンピュータシミュレーションや室内実験だけでは、すべてを明らかにすることはできない。野外調査は、動物達の真の姿を教えてくれると信じています。

環境生理学 Ecophysiology

人間の活動が、環境や他の生物に対して及ぼす影響を調べることは、今世紀の最も重要な科学的課題であるといえます。環境の制限を受けながら、生物がいかに振る舞っているのかを調べる環境生理学は、重要な使命を帯びた学問分野であるといえます。環境条件をコントロールした室内で行われる精密な行動生理実験も重要です。しかし、私は、動物達が日々暮らしている環境における実態を調べる事にこだわっていきたいと考えています。

動物行動学 Animal Behavior

動物がいかに泳ぎ・歩き・飛翔しているのか、生理生態学的な視点を持ちつつ、物理学的解析手法も用いて、動きの効率や合理性について調べていきたいと思っています。例えば、餌を求めて100m以上もの深さへ潜る動物達は、できるだけ少ないエネルギーで、効率良く良い餌をより多く捕獲する工夫を凝らしているはずです。データロガーを用いて野外データを得て、数値データを解析することでその実態を解き明かしていきたいのです。

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覚悟の瞬間 東京大学 大気海洋研究所 佐藤克文

東京大学大気海洋研究所
海洋生命科学部門
行動生態計測分野
佐藤克文研究室
〒 277-8564
柏市柏の葉5-1-5
東京大学大気海洋研究所(380c号室)
TEL:04-7136-6220